前回の記事では、
私が就職した1980年代の女性の働き方についてお話しました。
男女雇用機会均等法ができても、
雇用の機会=入口が
見た目均等になっただけ。
まだまだ待遇などには課題が山積みでした。
それでも、お茶くみがなくなるなど
少しずつ変わっていったことは確かです。
女性は“働けるようになった”けれど…
私が働き始めて2年後、
男女雇用機会均等法が施行されます。
その後、大きい企業では
お茶くみなどがなくなりはじめます。
最初のうちは
・総合職=ほとんど男性(営業など)
・一般職=ほとんど女性(事務など)
といったように、言葉を変えただけの差別は残っていました。
ですが、その壁も少しずつなくなり始めました。
一般職に男性が来ることは
ほぼありませんでしたが、
総合職の女性は出始めました。
その頃には
結婚=退職
という形も少なくなっていた記憶です。
ところが
出産=退職
は、まだまだ健在。
昭和61(1986)年にやっと産後の休暇が8週間になったばかりで、
産後8週間たったら、
・保育園を見つけて復帰するか?
・辞めるか?
の2択だったんです。
育児休暇?
これは平成4(1992)年の施行なので、まだありませんでした。
(この育児休業も、施行されてから取りやすくなるまでが長かった・・)
そして、この産後8週間のお休みさえ
“周りに迷惑がかかる”と敬遠されていました。
上司もパートさんを雇うときでさえ、
“小さい子供がいる人はだめ”と公言していました。
書いていて、
なんだかとても昔のことのようですが、
これは平成に入ってからの話です。
辞めずに、8週の産休明けで
復帰する方もいるにはいましたが、
保育園のお迎えもありますから、
思うように残業も出来ません。
結果、キャリアに大きく響き、
出世できないということになります。
“働き続ける”ことの大変さ
私も1回は出産退職を余儀なくされました。
その後、元の上司の導きで、
結構すぐ復帰することになりましたが、
あの時代、保育園に子供を預けての生活は本当に大変でした。
3人産んで育てながらのフルタイム。
主人は主人で激務でしたのでワンオペ。
正直、ピークの数年は
流行っていたドラマも歌も全く知りません。
私の中から数年は
いろんな記憶が抜け落ちているんです。
「お迎えに間に合わないーーー」
という悪夢もしばらく見ました(笑)

私は別にそんな主義主張があったわけではなく、
なんとなく“仕事を辞める”
という気持ちにならなかっただけなのですけれど。
色んなものも犠牲にしましたので、
辞める選択をした方が多かったのも当然です。
(私の場合、だから今反動が出てるのかもしれません。)
1回辞めたらキャリアは分断するので、
再就職も上手くは行かず、
ブランクが長ければ長いほど門戸は狭くなっていきます。
日本に女性の管理職が少ないのは、
そういった背景があるからですよね。
男性と肩を並べて「働けていた」女性も、
「働き続けられる」方は少なかった
ということです。
女性活躍推進法とは?
「男女雇用機会均等法」も
少しずつ改正され、
内容は強化されていったのですが、
なかなか無くならない
“職業生活上の差別”
“途中で辞めざるを得ない”
をなくしていくために作られた法律。
それが「女性活躍推進法」です。
平成27年(2015年)に成立。
平成28年(2016年)に施行。
”働く意思を持つすべての女性が
その個性と能力を十分に発揮できる社会の実現”
を目的としています。
当初は10年間の時限立法(期限付きの法律)でしたが、
必要性が高いことから延長・改正され、
2026年4月にはさらに強化された内容が施行されました。
具体的には、
・妊娠・出産をきっかけに離職せざるを得ない
・昇進面において不利益な扱いを受ける
などの問題を解決するための措置を企業に求めるものです。

最近では、
企業に対して「女性管理職比率」や
「男女賃金格差」の公表を求めるなど、
“見える化”も進められています。
もちろん、公表する事が目的ではなく、
現状の把握から課題の分析を行い、
目標に近づくための計画を立て、
企業が実際に取り組んでいく。
ということを求め、
その取り組みや結果を公表していく仕組みになっています。
法律が出来ただけでは
急には変わらないとは思いますが、
少しずつでも働く女性の環境が
良くなっていくように望んでいます。
実際、職場は変わった?
実は子どもたちもそうですが、
私も公的なところで働いているので、
このあたり、とても進んだ環境です。
昔から考えたら夢のよう。
育休は女性はもちろん、男性も取っていますし、
(取るように言われるようです)
女性管理職割合もとても多いです。
民間企業でも大手は追いついていると思いますが、
中小企業にも広がりつつあるのではないでしょうか。
ただ、育休等を取ることが
キャリアの中抜けになることは、
まだ完全には解消されていません。
これも解消されていけば良いと思います。
世の中は少しずつ変わっている?
先日、この改正にからめて、
ニュース番組が若い男性に
「女性管理職割合の義務化」について
街頭インタビューしていました。
インタビューを受けていた男性は、
「女性の管理職が増えるのは
全く問題ないですけど、割合を満たすために
自分より劣っている女性が上司になったら嫌ですねー」
と。
世の男性諸君、
女性は何十年もそれを我慢しているんですよ。
でも、女性管理職を「問題ない」と
発言しているあたり、
世の中は変わってきているのか?など、
色々考えてしまいました。
これからの女性の働き方
今は男性でも、
“出世はしなくていいからのんびり働きたい”
という方も増えているといいます。
これからは、解放された状態の女性の方が、
出世欲がある人が多くなったりするかもしれませんね。
ただ、自由になって
選択できる状況になったということは、
責任も同じ重さでかかってくるということです。
妊娠出産は女性にしか出来ませんから、
完全に自由にはなれない部分もあります。
これからの女性は、
自分にとってのワークライフバランスを考えながら、
自分で選び、
自分なりの形を作っていく時代なのかなと思います。
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