平均寿命と健康寿命

健康

「人生100年時代」といわれるようになりました。

でも、100歳まで生きるかどうかはともかくとして……

私は現在62歳。

あと何年の人生があるんだろう?

ふと、そんなことを考えることがあります。

よく耳にする日本人の平均寿命は、
男性が81歳くらい、女性が87歳くらい。

私は以前、この「平均寿命」というのは、
その年に亡くなった人の年齢を全部足して平均したものだと思っていました。

でも調べてみると、ちょっと違うんですね。

平均寿命とは「0歳の平均余命」

厚生労働省が公表している「平均寿命」とは、

正確には0歳の平均余命のことです。

その年の死亡状況が今後も変わらないと仮定した場合に、

0歳の子どもが平均してあと何年生きられるのかを表した数字です。

令和6(2024)年の簡易生命表によると、日本人の平均寿命は、

男性 81.09年
女性 87.13年

となっています。

※出典:厚生労働省「令和6年簡易生命表の概況」

「日本人女性の平均寿命は87歳」とよくいわれますが、

これは「今62歳の女性が87歳まで生きる」という意味ではありません。

ここで出てくるのが、平均余命です。

62歳の私は、あと何年生きる?

平均余命とは、ある年齢の人が、
その後平均してあと何年生きるかを示した数字です。

令和6年簡易生命表を見ると、
年齢ごとの平均余命は次のようになっています。

私は現在62歳。

62歳女性の平均余命は27.09年です。

あと27年!!!

……これを短いと思うか長いと思うかは何とも言えないところですが(笑)。

単純に計算すれば、
平均では89歳頃まで生きることになります。

よくいわれる「女性の平均寿命は87歳」という数字より長い。

最初は「なんで?」と思いました。

でも考えてみれば、平均寿命は0歳の平均余命。

すでに62歳まで生きている私は、

乳幼児期や若い頃に亡くなる可能性のある時期をすでに通過しています。

だから現在の年齢から見る平均余命は、単純に

「平均寿命-今の年齢」

ではないんですね。

まだ27年。

……いや、27年もある(笑)。

さて。

問題はここからです。

長生きすればいいというものでもない

平均寿命と一緒によく聞くようになった言葉があります。

健康寿命です。

健康寿命とは、

「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」

のこと。

令和4(2022)年の健康寿命は、

男性 72.57歳
女性 75.45歳

となっています。

※出典:厚生労働省「健康寿命の令和4年値について」

私はこの数字を初めて見たとき、

「え?女性は75歳?私はあと13年しか健康じゃないの?」

と思いました。

うー、一気に短い。

……でも、これは少し違います。

「75歳までしか健康ではない」という意味ではない

健康寿命75.45歳という数字は、

今62歳の私が75歳になったら健康ではなくなる

という意味ではありません。

健康寿命も、国民全体の死亡状況や健康状態などから算出された統計上の指標です。

つまり、

「あなたの健康期限は75歳です」

という数字ではない(笑)。

個人差は当然あります。

80代、90代でも自分で出かけ、旅行をしている人もいます。

一方で、もっと若いうちから病気などによって日常生活に制限がある人もいます。

健康寿命は一人ひとりの未来を予測する数字ではなく、

社会全体として、健康に生活できる期間がどのくらいあるのかを見るための指標なんですね。

それでも、気になる数字があります。

女性は約12年間「健康ではない期間」がある?

令和4年の平均寿命と健康寿命の差は、

男性 8.49年
女性 11.63年

です。

厚生労働省の資料でも、
この差は「日常生活に制限のある期間」として示されています。

令和元年と令和4年を比較すると、
この差は男女とも統計的に有意に短縮しています。

言葉は少し悪いですが、
以前の私はこれを「不健康な期間」と書いていました。

女性は約12年。

長い……。

しかも女性の方が男性より平均寿命は長いのに、
平均寿命と健康寿命の差も長い。

女性は長生きだけど、日常生活に何らかの制限がある期間も長い可能性があるということになります。

女性のしぶとさが出ています(笑)。

……と笑ってばかりもいられません。

私が欲しいのは、ただ長い人生ではありません。

できれば自分の足で動きたい。

旅行にも行きたい。

推し活もしたい。

仕事も、できるうちは続けたい。

美味しいものも食べたい。

そのためには、

何歳まで生きるか以上に、何歳まで自分らしく動けるかが大事なのかもしれません。

国も「健康寿命の延伸」に取り組んでいる

このブログで健康についていろいろ調べるようになり、

厚生労働省の資料や厚生労働白書を読む機会も増えました。

そこで気づいたことがあります。

国もかなり本気で、健康寿命を延ばすことに取り組んでいるんですね。

2024年度から始まった「健康日本21(第三次)」でも、最終的な目標として掲げられているのが、

健康寿命の延伸と健康格差の縮小

です。

生活習慣病の発症予防や重症化予防。

適切な食生活。

身体活動や運動。

睡眠。

飲酒や喫煙。

歯や口腔の健康。

そして社会とのつながり。

健康について調べていると何度も出てくる話ですが、実はこれらはバラバラの話ではありません。

健康で生活できる期間を少しでも長くする。

そこにつながっているんですね。

私が書いてきた健康記事も、全部つながっていた

ここで、このブログの健康カテゴリを振り返ってみました。

ピロリ菌。

フレイル。

骨粗鬆症。

オーラルフレイルや口の健康。

一見、全部違う話です。

でも、改めて考えてみると、私が書いてきた健康記事も結局は、

「これから先、できるだけ長く自分で動いて生活するためにはどうしたらいいのか」

という話だったようです。

ピロリ菌については、
私は健康診断で慢性萎縮性胃炎を指摘されたことから検査を受け、

ピロリ菌陽性が分かりました。

現在は一定の要件のもと、
ピロリ菌感染胃炎の除菌治療も健康保険の対象です。

保険適用は2013年にピロリ菌感染胃炎まで拡大されました。

【ピロリ菌シリーズ】
「ピロリ菌」除菌しました①/突然の発覚、初めての除菌
「ピロリ菌」除菌しました②|除菌できなかった…2回目の挑戦
「ピロリ菌」除菌しました③|感染してわかったこと、これから気をつけたいこと

帯状疱疹について調べたのは、ワクチンの公費接種がきっかけでした。

病気になってから治療するのではなく、ワクチンで発症や重症化を防ぐ。

これも「予防」という考え方です。

【帯状疱疹ワクチンシリーズ】
帯状疱疹(ヘルペス)が怖い
帯状疱疹(ヘルペス)ワクチン接種体験記~公費接種と私の選択~

そして60代女性にとって無視できないのが、女性ホルモンの変化。

更年期を境にエストロゲンが減少すると、女性の体にはさまざまな変化が起こります。

私が骨粗鬆症について調べることになったのも、女性ホルモンとは無関係ではありませんでした。

更年期が終わったらどうなるの?女性ホルモンと体の変化

骨粗鬆症ってどんな病気?骨密度82%だった私が考えたこと

フレイルは、健康な状態と要介護状態の間にある段階。

早く気づき、適切な対策をすることで、健康な状態に戻れる可能性があります。

【フレイルを考えるシリーズ】
「60代、フレイルを考える①」|何もない場所で、突然転んだ日
「60代、フレイルを考える②」|フレイルは戻れる?
「60代、フレイルを考える③」|今からでも遅くない、“栄養”と“運動”の話
「60代、フレイルを考える④」|人とのつながりと“お口の健康”も大切でした
「60代、フレイルを考える⑤」|“まだ大丈夫”を大切にしたい

そして歯や口の健康。

食べる。

話す。

人と交流する。

一見、歯の話に見えても、実はフレイルや健康な生活と深く関係しています。

国の健康づくり施策でも、歯・口腔の健康は継続して位置づけられています。

口の健康が健康寿命を左右する!8020運動とオーラルフレイル

……あれ?

私、ずっと健康寿命の話を書いていたんじゃない?

もちろん、最初から全部計算して記事を書いていた……

ということにしておきたいところですが(笑)。

それぞれ自分が気になったことや、自分が経験したことを調べて書いてきただけです。

でも結果的には、全部ここにつながっていました。

私自身も少しずつ変わってきた

この記事を最初に書いた頃の私は、一応健康でした。

ちょっと体重が重くて。

ちょっと腹回りが大きくて。

ちょっとコレステロール値が高いくらい。

……「ちょっと」が多い(笑)。

血圧は主治医のところで測ると低めです。

ところが以前、健康診断で血圧を測ったときに、

「降圧剤、飲んでいませんか?」

と疑われたことがあります。

勝手に名付けて「でぶハラ」(笑)。

それ以来、健康診断で白衣を見ると少し血圧が高くなる傾向があります。

日常生活には特に問題ありません。

でも、60代になって感じるのは、

今は大丈夫でも、このままずっと大丈夫とは限らない

ということです。

更年期が終わるまでは、かなり高をくくっていました。

ところが女性ホルモンの庇護がなくなったら、まず太った。

以前なら、仕事、推し活、飲み会と3日連続でも平気だったのに、

最近は、

「3日は無理かな?」

と思うようになりました。

体は少しずつ変わっています。

衰えというほど大げさではないけれど、20代や30代の頃と同じではない。

当たり前なんですけどね。

問題は運動でした

この記事を最初に書いた頃、私は運動を全くしていませんでした。

理由は、

運動して疲れると家事や仕事に差し障るから(笑)。

でも子どもの手が離れた今、家事の負担は昔に比べたら5分の1。

いや、10分の1くらいかもしれません。

仕事も60歳までは責任があり、本当に大変でした。

今もフルタイムで働いていますが、立場が変わり、以前とは仕事の負担も違います。

……言い訳がなくなりました(笑)。

自主的に毎日歩く。

家で筋トレをする。

できる人は素晴らしい。

でも私はたぶん無理です。

いや。

絶対無理です。

できるなら、とっくにやっています。

だから当時の私は、

「お金を払ってジムに通うという既成事実を作らないと、私は運動しないのでは?」

と考えました。

そして記事の最後に、こんなことを書いていました。

来年こそ、健康診断の問診票の
「運動していますか?」の欄に〇をつけることを目標にします。

過去の私へ。一応、有言実行しました

そして現在。

プール、通っています。
いえ、通い始めています(笑)。

毎日でもありません。

アスリートのような運動をしているわけでもありません。

でも、以前の「運動ゼロ」の私から考えれば大きな進歩です。

過去の私へ。

一応、有言実行したよ。

中学、高校時代は馬鹿みたいに運動していました。

あんなにツライ練習にも耐えていたのに、あの私はどこへ行ったんだろうと思っていましたが……

少しだけ戻ってきたのかもしれません。

これから目指したいのは「長生き」だけじゃない

私はあと15年、いや20年は推し活もしたい。

旅行にも行きたい。

仕事もできれば続けたい。

珍しい電車を見つけたら乗りたいし、美味しいものがあれば食べに行きたい。

そのために必要なのは、単に寿命を延ばすことではありません。

自分で動ける時間をできるだけ長くすること。

平均寿命と健康寿命について調べ始めたときには、そこまで深く考えていませんでした。

でも、このブログで健康について一つずつ調べてきて、今は少し分かります。

健康寿命を延ばすために、ある日突然ものすごく健康的な人になる必要はない。

病気を早く見つける。

治療できるものは治療する。

骨を守る。

口の機能を守る。

少しでも体を動かす。

人と会う。

出かける。

楽しむ。

そんな一つひとつの積み重ねなのかもしれません。

長生きするなら、できるだけ軽やかに。

このブログで健康について考えている理由も、結局はそこにあるような気がしています。


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