【2024年10月末】
2024年は推しの周年記念コンサートがあり、東京公演に加えて大阪まで足をのばすことになりました。
時期は10月末。
ちょうど奈良の正倉院展を見たかったこともあり、2日めは奈良まで足を伸ばしてみました。
宿泊は三井ガーデンホテル大阪プレミア
公演は夜からだったので、ゆっくり出かけ、まずはホテルにチェックイン。
今回宿泊したのは「三井ガーデンホテル大阪プレミア」です。
会場まで歩いて行けるのも魅力の一つですが、
もう一つのお気に入りはプレミアフロア宿泊者限定のラウンジ。
軽食やソフトドリンクはもちろん、
夜はアルコールも楽しめます。
公演前に少しひと息つき、
公演後は余韻に浸りながらグラスを傾ける時間は、とても贅沢でした。

眺望は大阪・中之島。川沿いには緑が広がり、夜になると都会らしい夜景も楽しめます。
ライブ以外はあえて予定を詰め込まず、ホテルでの時間ものんびり満喫しました。
女人高野・室生寺へ
2日めは朝食を済ませ、
ホテル近くでレンタカーを借りて奈良へ向かいます。
この日の大きな目的は二つ。
女人高野と呼ばれる「室生寺」と、
「第76回正倉院展」です。
室生寺は奈良県宇陀市にある真言宗室生寺派の大本山で、約1200年前に創建されたと伝えられています。
高野山が長く女人禁制だった時代にも女性の参拝が許されていたことから
「女人高野」と呼ばれ、多くの女性の信仰を集めてきました。
境内には国宝の五重塔や金堂、
本堂などが点在し、
春のシャクナゲや秋の紅葉でも知られる山寺です。
紅葉には少し早いかなと思っていましたが、
木によっては赤く色づき始めていました。
到着して車を降りた瞬間、まず感じたのは空気の違いです。
「静謐(せいひつ)」という言葉がぴったりの、静かで澄みきった空気。
それだけで、このお寺が好きになりました。

朱塗りの太鼓橋を渡ると、
深い杉木立に囲まれた境内へ。
橋の向こうには山全体がお寺を包み込んでいるような景色が広がっています。

表門へ向かう道には昔ながらのお土産屋さんが並び、どこか懐かしい雰囲気。
仁王門に近づくと、その美しい朱色に思わず足が止まりました。

左右に立つ金剛力士像は迫力がありますが、
門全体には山寺らしい落ち着きも感じます。

手水舎では龍が絶え間なく水を吐き続け、
1300年近い歴史が今も静かに息づいているようでした。

金堂や本堂では国宝の仏像を拝観。
薄暗い堂内に立つ仏像は写真では伝えきれない存在感があり、自然と手を合わせたくなるような空間でした。
さらに石段を登ると、室生寺を代表する国宝・五重塔があります。

高さ約16メートルと屋外では日本最小の五重塔ですが、
その小ささがかえって山寺の風景に溶け込み、とても美しく感じられます。
さらに奥まで登ると、室生寺の伽藍と山々を見渡す景色が広がっていました。
派手な絶景ではありませんが、山あいに寄り添うように建つ伽藍を眺めていると、ここだけ時間の流れがゆっくりになったような気がします。

帰りは長い回廊をゆっくり下りました。
規則正しく並ぶ柱と丸い照明が奥まで続き、
その美しい遠近感に思わず足を止めます。
急いで歩くのがもったいなく感じるほど静かで、
この回廊も室生寺の好きな風景の一つになりました。

ちょうど菊の季節だったこともあり、
石段いっぱいに並べられた色とりどりの菊も見事でした。
鮮やかな花々が、静かな山寺に優しく彩りを添えていました。

華やかさはありません。
でも、静かな時間がゆっくり流れています。
京都のお寺とはまた違う、この素朴で落ち着いた空気が私は大好きです。
帰る前には「結縁の五色線」をいただきました。

五色は仏教で宇宙を表す色ともいわれ、
仏さまとのご縁を結ぶ意味が込められているそうです。
手首に結んだ瞬間、この静かな山寺で過ごした時間も一緒に持ち帰れたような気がしました。
第76回正倉院展へ
続いて奈良公園へ向かいます。
車を停めて歩き始めると、想像以上の鹿の数。
増えているとは聞いていましたが、
「こんなにいるの?」と思うほどで、外国人観光客の姿もとても多く見かけました。
正倉院展は毎年テーマが変わり、
展示される宝物も入れ替わります。
だから私は、「今年はこれを見たい」と思う宝物が展示される年に訪れることにしています。
今年のお目当ては二つの鏡。
七宝細工が美しい
**「黄金瑠璃鈿背十二稜鏡」と、花鳥文様が繊細な「花鳥背円鏡」**です。

展示されている宝物の多くは奈良時代、
つまり8世紀につくられたものです。
8世紀…。
それって何年前?約1300年??
そう考えた瞬間、展示ケースの向こうにある鏡や工芸品が、
「1300年前に実際に誰かが手にしていたもの」なのだという実感が湧いてきました。
黄金瑠璃鈿背十二稜鏡は、グリーンを基調とした七宝細工の美しさに思わず見入ってしまいます。
1300年前に、これほど精巧で色鮮やかな装飾が作られていたことに驚かされました。
一方の花鳥背円鏡は派手さこそありませんが、
繊細な花鳥文様がとても美しく、
「美しい」と感じる感性は1300年前も今も変わらないのだな、と不思議な気持ちになります。
そして、もう一つ目を奪われた展示がありました。
それはフェルトで作られた敷物です。
穴は空いているものの、
1300年もの歳月を経ても形が残っていることにまず驚きました。
模様も繊細で、現代の絨毯と並べても違和感がないほど美しいものです。

この敷物の上で鏡を手にした人は、どんな身分の人だったのでしょう。
当時の庶民は鏡そのものを見る機会さえ、ほとんどなかったかもしれません。
水面に映る自分の顔くらいしか見たことがなかった時代かもしれない――そんなことを想像しながら眺めていると、あっという間に時間が過ぎていました。
まとめ
今回の奈良は一日弱の滞在でした。
午前中は1300年前から祈りが受け継がれる室生寺。
午後は1300年前の宝物が大切に守られてきた正倉院展。
どちらも古代の息吹を感じられる、とても贅沢な時間でした。
京都には京都の華やかさがあります。
でも、静かな時間が流れ、歴史をゆっくり感じられる奈良の空気が、私はやっぱり好きです。
また「今年は見たい」と思う宝物に出会えたら、きっと奈良を訪れると思います。
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