特別支給の年金とは?⑥/60代からの年金の話

お金のこと

【年金シリーズ】
①「ねんきん定期便」チェックしてますか?
②日本の年金制度は2階建て
③年金は男女でこんなに違う
④年金は元が取れるか?
⑤繰り上げ・繰り下げ受給って? 
⑥特別支給の年金とは? ←この記事


特別支給の年金とは?

公的年金制度は、
現役で働いている世代が払った保険料を
高齢世代に年金として給付する制度で、

いわゆる「世代間の支えあい」によって成り立っています。

支え手である現役世代と
年金を受給している高齢世代のバランスは悪くなる一方で、

昔は60歳から支給されていた年金は、
2000年の法改正で男女とも65歳からに引き上げられました。

ただし、いきなりではなく、
経過措置が設けられていて、

男性は2013年から2025年にかけて、
女性は2018年から2030年度にかけて、

スライド式で引き上げられることになりました。

このスライド式で引き上げの間に支給される年金を

「特別支給」の老齢厚生年金といいます。

少しわかりづらいので、図で整理してみます。

スライド引き上げの間に支給される年金は

「特別支給」の年金といいます。

「特別支給」の対象になる方は、
男性は昭和36年4月1日までに生まれた方、
女性は昭和41年4月1日までに生まれた方です。

39年生まれの私が62歳になったので、
この措置を受けられる人もそろそろ終盤ですね。
私の場合は63歳から特別支給の対象です。

ただし、今対象になっている方とこれから対象になる方の場合、

支給されるのは「老齢厚生年金」の「報酬比例部分」のみで、
「老齢基礎年金」は含まれていません。

“まぁまぁ、これで何とか勘弁してよ”
という国の声が聞こえそう(笑)。

この「特別支給」の年金は、
年齢で支給条件がはっきり分かれていますが、
それだけではなく、ほかの要件もあります。

受給するための条件

・老齢基礎年金の受給資格期間が10年以上あること
・厚生年金の被保険者期間が1年以上あること
・決められた支給開始年齢に達していること

ですから、厚生年金部分を支払ってこなかった方には支給されません。

ずっと自営業だった方や、
今は少ないかもしれませんが、
ずっと専業主婦だった方も対象外になります。

老齢基礎年金の方も、受給資格期間が10年以上ないと対象にならないので、
その部分には注意が必要です。

ちなみに、厚生年金の扶養に入っている方で
第三号被保険者になっている方は、

自分で保険料を払っていなくても
納付済期間に算入されていますのでご安心ください。

サラリーマンのご主人の扶養に入っている奥様はこのパターンが多いと思います。

扶養に入る前に、
ご自身が厚生年金の被保険者期間が1年以上あれば、

その時の報酬比例部分により、少しでも受給できるということですね。

ねんきん定期便で確認

対象の年齢や金額は、

毎年来る“ねんきん定期便”の
「特別支給の老齢厚生年金」に書いてありますので、
必ずチェックすることをおすすめします。

これ、意外と見ていない方も多いのですが、
60歳が近くなってきたらチェックした方がいいですよ。

見ているうちに慣れてきて、
いろいろなことがわかってきます。

ちなみに、マイナポータルと年金情報を紐づけておくと、
郵送はされなくなりますが、

スマホに“ねんきん定期便”をダウンロードできるので、
いつでも確認できるようになります。おすすめです。

特別支給の年金はもらう?

まだ働いていて、65歳以降も働き、
本来の年金を繰り下げる予定の方も、

特別支給の年金は繰り下げができないのでご注意ください。

ですので、もらった方がよい人の方が多いと思います。

特にその時に収入の低い方、収入のない方は迷いなくもらった方がいいですね。

注意が必要なケース

まず、失業保険をもらっている人。
失業給付の受給期間中は年金はもらえません。

次に、遺族年金や障害年金など

他の年金を受給中の方。
年金は「一人一年金」が原則なので、
どちらが得かを考える必要があります。

また、給与をもらっている方は、
年金収入は雑所得となるため年収が増えます。

その結果、保険料などの負担が増える可能性がありますので、扶養に入っている方も要注意です。

もう一つ、在職中の方の注意点として、
現在の収入によっては支給停止となる部分が出てくる可能性があります。

まぁこれは仕方ないですね(笑)。
損得の話ではなく、

今の収入を減らすわけにもいかないので、
天秤にかけられる話ではないと思います。

請求方法について

支給開始年齢の3か月ほど前に、

日本年金機構から請求書が届けられるはずなので、
それを使用して請求します。

何もしなくてももらえるわけではないので注意が必要です。

印字されている部分もあるので、
記入するところはそれほど多くないようです。

それまでに“ねんきん定期便”で金額などを把握して、

もらうのか、
もらわないのか、
もらえないのか、

ご自身の状況と照らし合わせて考えておくとよいと思います。

この特別支給は、
対象となる生年月日が決まっているため、

それ以外の方は65歳からの支給のみとなります。

対象になる方で必要な方は、請求を忘れないようにしてくださいね。

ひとこと

対象の方は限られている制度ですが、
当てはまる方にとってはとても大事な年金です。

「知らなかった」で損をしないように、しっかり確認しておきたいですね。


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