令和8年4月17日、気象庁の発表で、最高気温40℃以上の日の名称が
「酷暑日」と決まりました。
そして7月、私の住まいと職場のある市の最高気温は、2
0日を過ぎてからずっと35℃以上の猛暑日です。
今日は25日ですが、全国で6地点が酷暑日となりました。
そんな中、連日ニュースを賑わせているのが熱中症です。
令和8年7月13日~19日の熱中症による救急搬送は10,857人と、
1週間で1万人を超えました。
発生場所は「住居」が最も多く、
65歳以上が半数以上を占めています。(総務省消防庁発表)
私も、朝の通勤時間からすでに30℃超え💦。
高温多湿の中、息も苦しく、
職場に行くだけで命がけと思ってしまいます。

熱中症とは?
毎年夏になると、
「熱中症で救急搬送」
「熱中症による死亡」
といったニュースを目にします。
でも、熱中症は炎天下で突然倒れるだけではありません。
熱中症とは、高温多湿な環境に長くいることで
体内の水分や塩分のバランスが崩れ、
体温をうまく調節できなくなることで起こる体の異常です。
私たちの体は、汗をかいたり皮膚から熱を逃がしたりすることで、
体温を約37℃前後に保っています。
しかし、
・気温や湿度が高い
・水分が不足している
・汗をかいても熱が逃げない
といった状態が続くと、体温が上昇し、
さまざまな症状が現れます。
重症になると意識障害やけいれんを起こし、
命にかかわることもあるため、
「少し具合が悪いだけ」と軽く考えないことが大切です。
熱中症の主な症状
熱中症は、初期の軽い症状から、命にかかわる重い症状までさまざまです。
初期にみられる症状
まず現れやすいのは、次のような症状です。
・めまい
・立ちくらみ
・筋肉のけいれん(足がつる)
・大量の汗をかく
・体がだるい
・顔が赤くほてる
この段階で涼しい場所へ移動し、水分補給を行うことで改善することもあります。
症状が進行すると
体温がさらに上がると、
・頭痛
・吐き気・嘔吐
・強い倦怠感
・集中力の低下
・ぼんやりする
・呼びかけへの反応が鈍い
などの症状が現れます。
この段階では、自分では「大丈夫」と思っていても、周囲から見ると普段と様子が違うことがあります。
重症になると命にかかわります
さらに悪化すると、
・意識がない
・けいれん
・真っすぐ歩けない
・呼びかけに反応しない
・高い体温が続く
などの症状が現れます。
このような場合は、
自力での回復を待たず、
すぐに救急車を呼ぶなど速やかな対応が必要です。
ニュースで、搬送され一命を取り留めた方のインタビューを聞くと、
「全然大丈夫だったのに、気がついたら病院だった」
「え?と思った時には、立ち上がれなかった」
など、急激に悪くなることが印象的です。
また、屋内での発症も多く、
何よりもびっくりするのが、
「エアコンはかけていなかった」という人が多いことでした。
なぜ高齢者は熱中症になりやすい?

①体内の水分が不足しがちです
人間のほとんどは水分だと聞いたことがありませんか?
子どもだったら、まあ正しいかもしれません。
しかし、高齢者は約50%と、若年者よりも体内の水分量が少なくなっています。
また、体の老廃物を外に出すために、多くの尿量を必要とします。
②暑さに対する感覚機能が低下しています
加齢により、暑さやのどの渇きに対する感覚が鈍くなります。
救急搬送された方の中には、下着を何枚も重ね着していた方もいました。
また、のどの渇きを感じにくいというのは、私もちょっと分かる気がします。
③暑さに対する体の調節機能が低下します
代謝機能の衰えなどにより、
体の中に熱がたまりやすく、
暑いときには若年者に比べて循環器系への負担が大きくなりがちです。
90歳に近い実家の父も、
「暑くない?」
と聞くと、
「暑くない」
「寒くない?」
と聞くと、
「寒くない」
なので、首をひねってしまうことがよくあります。

ニュースでびっくりしたと言いましたが、
衝撃的なのが、
熱中症で死亡した方のうち約8割を65歳以上の高齢者が占め、
屋内で死亡した方のうち約8割がエアコンを使用していなかったことです。
私はここ何日か、家にいるときは就寝中も含めて、エアコンはつけっぱなしです。
昔、「エアコンの使いすぎは体に悪い」と言われていたことが染み付いているのかしら?
私の年齢ではもう、そういう人は少なくとも私の周りにはいないです。
しっかり予防しましょう
熱中症は、ある程度予防が可能な病気です。
自分を過信せず、生活の中で意識して予防するようにしましょう。

こまめな水分補給を
「のどが渇いたと思っていなくても」、
こまめに水分補給をしましょう。
1日あたり1.2リットルが目安です。
コップならなみなみと6杯、
500ミリリットルのペットボトルなら約2本半です。
高齢になると、のどの渇きを感じにくくなっている可能性があります。
水は
「のどが渇いたから飲む」
のではなく、
「体に必要だから摂取する」
と思った方がいいかもしれません。
特に朝起きた直後や入浴前には、コップ1杯の水分摂取をおすすめします。
あ、アルコールは含みませんよ、念のため。
直射日光を避ける
直射日光を浴びると体温が上昇します。
帽子、サングラス、日傘などで直射日光を防ぎましょう。
でも、厚着にならないようにご用心。
紫外線を浴びなくて済むのも、健康的には○です。
エアコンを上手に使う
熱中症は、屋内や夜間でも多く発生しています。
節電に配慮することも必要ですが、
エアコンを適切に使いましょう。
換気にも気を配ることが大事です。
また、扇風機の併用も有効ですが、
長時間、風が直接体に当たらないように注意しましょう。
熱中症で屋内死亡した高齢者の多くが、
エアコンを使用していなかったことが分かっています。
温度と湿度をチェック
エアコンを使っていても、
大切なのはエアコンの設定温度より、室内の実際の温度と湿度です。
一般的に、室温が28~30℃で湿度が60~70%になると「リスク中」の状態に、
室温が30℃を超え、湿度も70%以上になると「危険レベル」となります。
室内で長く過ごす場合は、温湿度計の設置がおすすめです。
こまめに休憩する
動き続けずに、こまめに休憩を取りましょう。
屋外ではなおのこと、室内での家事でも意識した方がいいと思います。
その都度、水分を取ったり、体を冷やしたりすることが大事です。
「あと少しだから」は禁物です。
適切な塩分補給
汗を大量にかいたときには、
塩分の補給も意識しましょう。
一般的に、日本人は食事をしっかり取っていればよいといわれていますが、
汗をかいたときには塩分も失われています。
タブレットなどで上手に取り入れましょう。
きちんと食事をとる
水分補給だけでなく、きちんと食事をとることも予防になります。
特に朝ごはんはしっかり食べること、バランスよく食べることを意識しましょう。
夏バテなどもあると思いますが、工夫して体力をつけてください。
しっかり眠る
睡眠時間の確保は、体力の温存に効果的です。
そのほかにも、睡眠不足の状態で運動すると体温が高くなりやすく、
汗の量も多くなり、体温調節機能が低下します。
快適に眠れる室温の上限は約28℃。
就寝するときも、エアコンを使用するのが効果的です。
「みっともない」は、この夏だけ封印しませんか?
先日実家に帰ったら、父が庭の草むしりをしていました。
さすがに麦わら帽子をかぶって、
傍らにはペットボトルのお茶がありましたが、汗びっしょり。
私、ちょっと怒りました。
「この暑いのに、そんなことはしなくていい!庭で一人で倒れたらどうするの!」
ちょっと前にも、ニュースで庭に倒れて搬送された男性を見たからということもありました。
そうしたら父いわく、
「庭が雑草だらけなんてみっともない!少しだけだ!」
と。
「誰にみっともないのよ!」
と、けんかになりかけました(笑)。
「いいから雑草なんて生やしておきなさい」
と言うと、必ず、
「そういうわけにはいかない」
と言います。
何を言っても「そういうわけにはいかない」です。
庭の草むしり、家の周りを掃くことなど。
考えようによっては日本の美徳ですよね。武士道っていうか……。
でも、今は昔と環境が違います。
「世間様に対してみっともない」は、この夏だけ封印しませんか?
命は失ったら戻ってきません。
熱中症かな?と思ったら
熱中症は、「少しおかしいな」と思った時点で早めに対処することが大切です。
「少し休めば大丈夫」と我慢しているうちに、急激に症状が悪化することもあります。
次のような症状があれば、すぐに行動しましょう。
①涼しい場所へ移動する
まずは風通しのよい日陰や、エアコンの効いた室内へ移動しましょう。
無理をして歩き続けたり、作業を続けたりするのは危険です。
②体を冷やす
衣服をゆるめ、首、脇の下、足の付け根など、
太い血管が通る部分を保冷剤や冷たいタオルなどで冷やします。
うちわや扇風機で風を当てるのも効果があります。
③水分補給をする
意識がはっきりしていて、自分で飲み込める場合は、
水やスポーツドリンク、経口補水液などで水分を補給しましょう。
大量の汗をかいている場合は、塩分も補給できる飲み物が適しています。
※意識がもうろうとしている場合や、自分で水分が飲めない場合は、無理に飲ませないでください。
④ためらわず救急車を
次のような症状がある場合は、すぐに119番しましょう。
・意識がない
・呼びかけへの反応がおかしい
・自力で水分が飲めない
・けいれんしている
・真っすぐ歩けない
自力で水分を摂取できない場合や、
呼びかけへの反応がおかしい場合は、
緊急で医療機関へ搬送することが必要です。
熱中症は命にかかわる病気です。
「様子を見よう」ではなく、
「念のため救急車を呼ぼう」という判断が、命を救うことにつながります。
まとめ
毎年、「今年の暑さは異常だ」と言われますが、
近年はその「異常」が当たり前になりつつあります。
私たち60代、そして高齢になるほど、
暑さやのどの渇きを感じにくくなり、
熱中症の危険は高くなります。
だからこそ、
・のどが渇く前に水分をとる
・エアコンを我慢しない
・無理をしない
・「あと少しだから」をやめる
そんな小さな心がけが、自分の命を守ることにつながります。
そして、最後にもう一つ。
私の父のように、「庭がみっともないから」「家の前を掃かないと」と、炎天下で頑張ってしまう方も少なくありません。
でも、この夏だけは、その「みっともない」を少しだけ封印してみませんか。
草はまた生えます。
掃除も、涼しくなってからできます。
でも、命は一度失ってしまったら戻ってきません。
今年の夏も、厳しい暑さが続きそうです。
どうか無理をせず、ご自身の体を一番大切にしてください。
出典
・厚生労働省「高齢者のための熱中症対策」リーフレット
・環境省「熱中症予防情報サイト」
・農林水産省「心がけ次第で防げる!熱中症対策BOOK」
・総務省消防庁「熱中症情報」
・東京都監察医務院「東京都23区における熱中症死亡者の状況」


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